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●平成16年2月3日掲載
「ぶっ殺すぞ、お前」とは、誰の発言でしょう?
平成16年1月30日佐賀新聞掲載記事
佐賀市農協不正融資、S元組合長に無罪
過大な担保評価で組合員の業者に融資し農協に損害を与えたとして、
背任罪に問われた佐賀市農協元組合長S被告(74)の判決公判が29日、
佐賀地裁であり、坂主勉裁判長は「違法な融資に当るとの認識も、自分や業
者の利益を図る目的があったとは認められない」として、懲役2年の求刑に
対し無罪を言い渡した。
事件は内部告発を基に佐賀地検が独自捜査。担当検事がS被告に「ぶっ
殺すぞ、お前」など暴言で脅して自白調書を取ったことが公判で明らかにな
り、地裁は自白調書4通を証拠採用しなかった。S被告は公判当初から「不
正融資の認識はない」と無罪を主張していた。
どうです、みなさん。世も末という感じですね。事件や裁判の内容はどう
でもいいですが、その過程が大問題ですよね。法曹資格を持つ「法律家」と
しての検事が、実は、ヤクザ的な言動で自白を強要したのでした。今の刑事
裁判では、自白は最重要視されており、検事の前で自白したという調書が出
来あがってしまえば、例え、裁判で証言を変更しても、通常は、もはや手遅
れなのです。裁判官は、検事の主張を90%以上は信用してしまっています
から。ですから、検事から「裁判ではあんたの主張することを言えばいいん
だよ。だから、ここではあんたがやったと言うんだ」と、騙す検事もいるそ
うです。
実は、冤罪事件について本を何冊か調べている内に、刑事裁判の恐ろしさ
やいい加減さも分かるようになりました。検事=真実もウソ。当HPで取上
げている「益田市畜産組合事件」の冤罪被害者の山根さんの場合も、検察の
誘導尋問・脅し・騙し・すかしなど、まさに「なんでもあり」の世界が展開
され、他の関係者も虚偽の自白を強要されたと教えてくれました。また、証
拠のデッチ上げがなされ、検察側に都合のいい事実が捏造されたとも言われ
ています。山根さんは、冤罪部分は無罪を勝ち取られました。
このS組合長も無罪になりました。このSさんの場合、暴言を吐いた検事
が裁判に出て、確かに「ぶっ殺すぞ、お前」と言ったことを認めたので、裁
判署も暴言を吐いた検事の調書を証拠として採用しなかったのです。この検
事が病気と称して、裁判にでなければ、99%暴言を吐いた検事の調書は証
拠として採用されて、Sさんは有罪になっていた可能性も高いと思います。
そら恐ろしいことです。
しかし、無罪になったからいいというものでもありませんね。この佐賀新
聞の記事でも「ぶっ殺すぞ、お前」と脅した検事の名前はでてきません。ま
た、どこかで同じ事をしているんでしょうか。それも、分かりませんし、一
般市民は蚊帳の外、という感じですね。
税務署の調査も似たようなものです。調査も取調べも密室で行われるので
す。今のままの取調べのやり方が変わらない限り、今回のSさんのような事
件は後を絶ちません。また、鳥栖税務署事件のような納税者を怒鳴りつける
調査も後を絶ちません。
刑事事件の取調べについては、警察や検事の行き過ぎは以前から指摘され
ておりました。録音による取調べの導入も検討はされているのでしょうけれ
ど、実現するには時間がかかるでしょう。税務調査に関しても、やはり、録
音しておくべきだと痛感しました。みなさんも、税務署に呼び出された時
は、税務署に入る前から録音しておいた方が無難だと思いますよ。暴言を吐
かれてからでは、いろんな意味で手遅れの場合もありますからね。
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